ちどり庵主人の木造ヨットライフ

約10年間、ヨットから遠ざかっていた筆者が復帰するににあたり、憧れだった木造艇を手に入れ再開したヨットライフの顛末を綴る。

バウハッチとスターンハッチの塗装

バウハッチの塗装を行う

本艇ではフォクスル部とスターンビン部にそれぞれ木製のハッチが設置されており、共に本来ニス仕上げの様だが、主人が引き継いだ時には、木部用塗料が塗布されている状態だった。

ハッチは一枚板ではなく、無垢のチーク材を2〜3分割した物を合わせて貼り合わせてある。この板の間には、恐らく夏の暑さで板が変形するのを吸収するために、ゴム板が挟んであるが、この間から雨水が洩るらしく、内側からテープが貼ってあった。(下の写真)

 

f:id:chidorianshujin:20220307215315j:plain

今回の補修では、このテープが無くても済む様に防水性を確保したい。

 

下の写真は塗装をサンダーで落としたところだが、かなり板が反っており、均一面が確保できなかったので、ニス仕上げは諦めてペイント仕上げとすることにした。

f:id:chidorianshujin:20220307214304j:plainハッチの縁と合わせ目には木工用のエポキシパテを充填した。

 

f:id:chidorianshujin:20220307214344j:plain

一旦取り外して、インターナショナル・エバデュアを塗布し、防腐処理を行う。

エバデュアは、倍くらいに薄めた状態で2回、現役で2回の4回塗り。

 

f:id:chidorianshujin:20220307214410j:plain

更にエポキシ樹脂の塗布を行いサンディングし、平滑に仕上げる。

金具の取り付けボルトの入る孔は、コーキング剤が切れない様に口元に面取り加工を施す。

f:id:chidorianshujin:20220307214543j:plain

f:id:chidorianshujin:20220307214616j:plain

 

ハッチの側面はニスで仕上げ、上面はハルと同じ白色のウレタン塗装をした上に、デッキと同じノンスリップ塗装施し、なかなか良い感じに仕上がった。

しかし、この後夏を越すと、板の継ぎ目部は熱で膨張したせいで筋状の山ができてしまった。

f:id:chidorianshujin:20220307214442j:plain

水漏れに関しては万全を期したつもりだったが、結局雨が降ると、たいした量ではないがハッチの下に少し水が溜まるので、結局継ぎ目にテープを貼っている。トホホだ。いずれ内側からシーラーを詰めて、水漏れを止めるつもりだ。

f:id:chidorianshujin:20220307221054j:plain

 

スターンハッチに塗装を施す。

スターンハッチはバウより状態が良かったので、ニス仕上げとすることにした。

バウハッチと同様サンディングを行ったあと、板の継ぎ目部とハッチの縁部にウッドパテを充填する。

f:id:chidorianshujin:20220307221513j:plain

 

パテを施した後は、これも同じくエバデュアを塗布。

f:id:chidorianshujin:20220307221546j:plain


その後ニスもバウハッチ同様2回塗りして仕上げた。

f:id:chidorianshujin:20220307221816j:plain

 

こちらも残念ながら、水漏れテープは無くせなかった。ハッチ右奥のグレーの塗装状の物は、ハッチ枠が腐っていたため、エポキシ樹脂で漏れ止めを行ったため。

f:id:chidorianshujin:20220307221847j:plain

木製のハッチは、オリジナルが無垢の板材なのでこれを生かしているが、本来は伸びや反りに強い合板の方が向いているのだろう。