バウハッチの塗装を行う
本艇ではフォクスル部とスターンビン部にそれぞれ木製のハッチが設置されており、共に本来ニス仕上げの様だが、主人が引き継いだ時には、木部用塗料が塗布されている状態だった。
ハッチは一枚板ではなく、無垢のチーク材を2〜3分割した物を合わせて貼り合わせてある。この板の間には、恐らく夏の暑さで板が変形するのを吸収するために、ゴム板が挟んであるが、この間から雨水が洩るらしく、内側からテープが貼ってあった。(下の写真)
今回の補修では、このテープが無くても済む様に防水性を確保したい。
下の写真は塗装をサンダーで落としたところだが、かなり板が反っており、均一面が確保できなかったので、ニス仕上げは諦めてペイント仕上げとすることにした。
ハッチの縁と合わせ目には木工用のエポキシパテを充填した。
一旦取り外して、インターナショナル・エバデュアを塗布し、防腐処理を行う。
エバデュアは、倍くらいに薄めた状態で2回、現役で2回の4回塗り。
更にエポキシ樹脂の塗布を行いサンディングし、平滑に仕上げる。
金具の取り付けボルトの入る孔は、コーキング剤が切れない様に口元に面取り加工を施す。
ハッチの側面はニスで仕上げ、上面はハルと同じ白色のウレタン塗装をした上に、デッキと同じノンスリップ塗装施し、なかなか良い感じに仕上がった。
しかし、この後夏を越すと、板の継ぎ目部は熱で膨張したせいで筋状の山ができてしまった。
水漏れに関しては万全を期したつもりだったが、結局雨が降ると、たいした量ではないがハッチの下に少し水が溜まるので、結局継ぎ目にテープを貼っている。トホホだ。いずれ内側からシーラーを詰めて、水漏れを止めるつもりだ。
スターンハッチに塗装を施す。
スターンハッチはバウより状態が良かったので、ニス仕上げとすることにした。
バウハッチと同様サンディングを行ったあと、板の継ぎ目部とハッチの縁部にウッドパテを充填する。
パテを施した後は、これも同じくエバデュアを塗布。
その後ニスもバウハッチ同様2回塗りして仕上げた。
こちらも残念ながら、水漏れテープは無くせなかった。ハッチ右奥のグレーの塗装状の物は、ハッチ枠が腐っていたため、エポキシ樹脂で漏れ止めを行ったため。
木製のハッチは、オリジナルが無垢の板材なのでこれを生かしているが、本来は伸びや反りに強い合板の方が向いているのだろう。