ちどり庵主人の木造ヨットライフ

約10年間、ヨットから遠ざかっていた筆者が復帰するににあたり、憧れだった木造艇を手に入れ再開したヨットライフの顛末を綴る。

スキューバで船底掃除

2年間浮かせておくと船底は、、、

半年以上前の事になるが、全面修理の際に船底のメンテナンスをして以来、約2年間海上保管をしていたが、前にもブログに書いた様に、エンジンが動かない時期があった事もあり船底掃除をしないまま2年間が過ぎ去っていた。

するとどうなるか。

みなさんご存知の様に、船底にはフジツボがびっしり生える事になる。さらに補機のプロペラにも生えるので推進力を著しく損なうため、厄介だ。昔よりはマシになったとは言え、栄養分たっぷりの西宮港の奥ともなれば、ロープなどでも半月も海に浸しておけばビッシリ生えるくらいだ。

だから、通常は年に一回くらい船底掃除(カキ落とし:何故かヨット乗りはフジツボの事をカキと言う)を行なったのち、フジツボなど海生物が生えない様に、これらの生物が嫌う成分の入った船底塗料を船底に塗布するわけだ。

日航行する漁船や本船はまだ着きにくいが、ヨットなどプレジャーボートは圧倒的に動いているより浮いているだけの時間が多いので、コッテリ船底塗料を塗っても一年程度しか効果がもたない。

そこで一昨年の夏頃に船底のメンテナンスをするべく、姫路に回航する計画だったのだが、先のエンジンストップ事件で敢えなく頓挫。

エンジン修理に手間取っているうちに、2年間も経ってしまった!

船に行くたび水線付近を気にして観察していたが、一年半が過ぎた昨年の春ごろには明らかにフジツボが水線付近に見られる様になってきた。これはまずい事になった。まだこの時点ではエンジンは直っていなかったのだから。

 

 

上架して船底掃除が出来る場所を探す

さて、エンジンの修理が完了したので、上架できる場所を探す事とした。

近所の艇のオーナーに聞くと、すぐ隣の神戸マリーナは我が艇はサイズ的に不可らしい。となると、新西宮ヨットハーバーだが、問い合わせると出入りの業者経由でないと受付すらしないとの事。仕方なく、エンジンの整備でお世話になった、ボートライフさんに見積もりを取ってみると、ボートライフさんもびっくりの15万エン/日‼︎とのこと。どうやらメンバー以外は排除する方針らしい。公営なのに。。。

ならばあと近所では今津パワーボートセンターが有るので確認。クレーン使用量が一回約4万エン(という事は往復8万+αか)それに船台使用料が別途掛かるうえ、上架用クレーンでは無く荷役用クレーンの為、ヨットではマストが邪魔になるので、マストを倒さずに吊れるかの不安も。

キューバダイバーに依頼する

悩んでいたところ、木場ヨットハーバーでお世話になっていた姫路のバルコさんから、スキューバダイバーによる船底掃除を紹介いただき、試してみる事にした。

この方法だと、艇を係留したままの作業なので、船底やプロペラが汚れて船足の遅くなった船をクレーンのある所まで動かす必要もないし、作業自体もやってもらえるので非常に助かる。料金も出張料金含めても4万エン以下とクレーン作業より非常にリーズナブルに抑えることができた。

しかし、西宮周辺にはずいぶん多くのプレジャーボートが有るが、皆どこで船底作業をしているのだろうか?

ちなみに、須磨Y.H.では上架、船台使用料とも安いのだが、ビジターはオフシーズン(11月〜3月)しか利用できないとの事だった。

 

  上の写真、スプリングロープの下辺りに作業しているダイバーの姿が見える。

 

船底掃除後、またフジツボが着かないうちに姫路の木場Y.H.へ回航し、船底のメンテナンスを行った。

木場Y.H.のにて、船底メンテナンスのためにクレーンで吊ったところ。

潜水作業で、おおむねフジツボは除去されており、ここまで回航する際の船足も十分だった。

 

プロペラ付近。既に小さなフジツボが育ってきている。

生えていたフジツボの殻は落ちて綺麗になっているが、やはり根は残っているのでコセギ落とす必要がある。その際、濡れている方が根は剥がし良かった。

さて、やっと準備が整ったので、船底メンテナンスと、前のエンジントラブルの際に傷つけてしまったハルの補修に取り掛かる事にした。

以下、次回ブログへ続く。

レイジージャックの考察

久しぶりのブログ投稿である。

ヨットをサボっていたわけでは無いが、なにかと忙しく、ブログをサボっていたのである。とは言え、例によってヨット=セーリングとはならないところが、なんだかトホホではあるのだが。まあ、それでも愛艇に乗り込んで何やかんややっていると、それだけで結構リフレッシュするから不思議なもので。

レイジー出来ないレイジージャック

さて今回は、導入して以来ちっとも上手くいかない、「レイジージャック」システムについての考察なわけで、何がちっとも上手くいかないのかと言うと、全然レイジーじゃ無いのが問題なわけだ。

すなわちレイジージャックのあるべき姿としては、メンハリを引くと、ブームにセットしたセールバックからメインセールがするすると簡単に揚がり、離すとパタパタと畳まれながら、スッポリとセールバッグに収まる。でないと、イケナイわけだ。だが、、、

 

 

先の「・・・港から出られず」のブログでも一部書いたが、メインセールを揚げようとしても素手では揚がらず、ウインチを使用するも、シングルスピードでは足りずダブルスピードでも、大の大人がなんとかやっと出来るかどうか。降ろそうとしても、当然のことながら、ハリヤードの手を離してもびくともせず、セールのラフをたぐって引かないと全く降りない。即ち、レイジー出来ないのである。

我が波千鳥は船齢が半世紀を数える老艇である。当時最先端のIORハーフトナーレーサーであったとはいえ、当時のメインセールのラフにはロープが入っていた。そう、現代の艇の様にスライダーなど無かったのだ。なので、マストの断面も現代のマストの様にD型断面では無く、淚適型の断面になっており、このラフが通るグルーブの所が窄まっている事がレイジージャック対応のセールにセットされたスライダーの動きを妨げている物と推測された。

 

マストグルーブ

 

対策方法を試す

ストームジブを、ファーラー用ににフォイル仕様に改造してもらった縁で、キングセールの庄崎さんに、この件を相談してみた所、やはりスライダーとグルーブ形状が合っていない事が考えられるとのこと。スライダーの仕様を色々変えてみれば、合うものが見つかるかもしれないとのことさが、その前に、スライダーを全て通さずにバテンのところだけ通し、一個飛ばしでグルーブを通すことは試す価値があるとのこと。

と云うことで、先ず一個飛ばしを試してみることにした。結果は。。。

途中までは素手で揚がるが、トップまではいうところまでは行かず、2/3位揚げた所からはウインチを使ってなんとか揚がる様になった。

 

 

しかし、まだ固いので改善が必要なので、差し当たって対処療法だが「テフロンドライ」なるテフロンコーティングスプレィで、テフロン材をスライダーに塗布する事で多少改善している。

 

 

時間を見て、スライダーをグルーブ溝に引っかかりにくい様に、ヤスリで加工してみようかと思案中である。

50年選手ヤンマーSV5復活に向けて

ヤンマーSV5エンジン復活への道

本船の進水は1972年。おそらくその当時から搭載されていた補機である、齢50年のヤンマーSV5ディーゼルエンジン。定格出力12psの副室付き4サイクル単気筒ディーゼルエンジン、漁船法馬力4馬力とある様に、当時漁船に多く採用されたエンジンらしい。

当時の漁船は、船の中心付近にエンジンを搭載したインボード方式で、エンジンの上に燃料タンクを配置し、重力式で燃料をエンジンへ供給していたそうだ。我が浜千鳥はセーリングjクルーザーであるからして、エンジン直上に燃料タンクを設置することなどできるはずもなく、エンジンと同じレベルに燃料タンクを設置し、フィードポンプでエンジンへ燃料を供給する。

ヤンマーSV5フィードポンプ

今回、燃料噴射燗のところのエア抜き作業で燃料が来ていなかったことから、燃料噴射ポンプを疑い新品を手配。なんと 50年前の製品ながら在庫あり。噴射管も在庫は有ったが、2個のみとのこと。私が一個購入したので、残りはあと一個だ。噴射ポンプは写真の様な構成で、バネとリテーナーの先には、エンジン内部に有って見えないがリフターが有り、内部のカムによりリフターを介してロッドが押され、ポンプが作動し高圧燃料が送られるという仕組みらしい。

ヤンマーSV5噴射ポンプパーツ

噴射ポンプ構成

SV5噴射管

そこで、さすがに50年経つと噴射ポンプもダメになったのかと思い、噴射ポンプを交換して手動でクランキングして様子をみたところ、燃料は来るものの十分では無い感じ。

噴射ポンプガスケットパーツ

改めてみてみると噴射ポンプのガスケットを交換していなかった事に気づき、これを手配し、再度トライしたがやはり変わらず。しかも手動でクランキングした副作用で持病の椎間板ヘルニアが悪化しひどい腰痛に。これ以降は、諦めてヤンマーのメカニックに修理を依頼。したものの、メカニックさんSV5エンジンなど見たことも聞いたこともないとのこと。そりゃぁ生まれるより前の、50年前のエンジンだし、無理も無いか…。

エンジンブロック側に貼り付いて残ったガスケット。奥にリフターも見える。

今回のエンジントラブルは、状況からして燃料系と考えられる。燃料タンク上流から確認していくと、タンク自体はスラッジなど溜まっていたとしてもやむなしとして、それに備え大型のフューエルフィルターを設置してあり、これは不具合なし。元々のフューエルフィルターについても改めてエア抜きを実施。フィードポンプももしや、と云う事を考え新品に交換。

インジェクターOH中で取り外しら穴はゴミが入らない様目張り。

しかし、エンジンは始動できず。その為、インジェクターからの燃料噴射量を確認したところ、マニュアルに対して不足している事が判明。インジェクターはASSY部品は出ていない為、個別に部品を手配してもらいOHを行った。

結局インジェクターの劣化が主原因だった様で、これを以ってエンジンは完調となった。以前よりもエンジンの音も軽やかになった様な気がするし、アイドリングも回転を上げずに保てる様になった。これで後50年行けるか⁈

ヤンマーSV5エンジン燃料系部品交換完了

 

一年ぶりに出港したものの、港から出られず…。

メンテナンスと舫の調整に追われた一年

思えば、昨年の8月に姫路から西宮に回航してきておよそ一年が経つが、なんと出航したのは一度きり。あとは、船のメンテと舫の調整ばかりしていた一年だった。

もっとも海といえども7月〜9月中旬までは殺人的な日差しと熱気で、オーニングを張っても何にもせず、ただ船の上で潮風にあたって帰るだけという事も何度もあったが。

こんな調子で船に通っているうちに、それでも雨漏りは治り、エンジンも発電できる様になって、舫もやっと整った、ただ、未だ一人でこの船を出せるほど習熟できていないので、誰か乗ってくれる機会があったら、久しぶりに船を出そうと考えていた次第。

そんな、9月のある週末、桟橋の2艇向こうのオーナーが明日も来るから、お天気が良ければ乗ってくれると言う。幸い、明日は午前中はお天気が保ちそうなので、翌日10時にと言う約束をして、久しぶりに船を動かすことにしたわけだ。

一年ぶりの出航。トホホの帰還

と言う訳で、くだんののオーナーと、たまたま居合わせた同じ桟橋のもう一人のオーナーとの3名が乗り込み、波千鳥久々の出航とあいなった。と言っても、時間の都合もあり、機走のみで阪神高速道路の橋の先程度まで行って引き返すだけの出向だが、近日中に行いたい「牡蠣落とし」のために須磨YHへ回航する予行演習も兼ねているので、自分としてはそれなりの想いあってのことで有る。

エンジンは調子良く指導。アスターンで離岸するが、長期係留によりフジツボが着いてペラが水を掻かない心配があったが、ちゃんと船は動き出し舵効きも問題ない。

港内の広い水面に出て、少しエンジン回転を上げると白煙が少々出る。やはりフジツボが着いて抵抗が大きいのかもしれない。しばらくそのまま航行するが、阪神高速道路の橋が見えてきた辺りで、突然エンジンが停止した。てっきりアクセルレバーが何かの拍子に戻ったのかと思ったが、そうではなかった。再度、始動を試みるがエンジンは掛からない。

さてはエアを噛んだかと考え、インジェクタへ入る燃料チューブのユニオンを緩めクランキングしてみたが、燃料はおろか泡すら出ない。燃料ポンプか燃料噴射ポンプに問題があるのかもしてない。とすると、直ぐに復旧できるものでは無い。

やむを得ずセイリングでバースに戻る事とし、メインセイルをあげる事にしたが、今度はハリヤードが固くてセイルが半分程度しか上がらない。

実は、セイルを新調するにあたりレイジージャックにしたのだが、マストのグルーブの形状がスライダーにマッチしていない様で、以前からもうひとつスムースにセイルが上がらなかったのだ。そこへもってきて一年もセイルを上げずにいたので、スライダーの滑りが更に悪くなり、ウインチを掛けてもまともに上がらない状況に陥った様だ。

セイルも、出向せずともバースに係留したまま時々は上げておきたいと思っていたのだが、案外と風の強い日が多く、機会をずっと逸してきていたのが仇となってしまった。

そんな中途半端なセイルで何とか帆走し、甲子園側にある一文字ヨッチクラブ横の岸壁になんとか着眼することが出来た。しかし、ここは本船陽の岸壁なので小さなヨットが着けるには何かと具合が悪く、ヨットに適した場所へ早く移動する必要があったのだ。

その時、先ほどからの顛末を見ていた、一文字ヨットクラブの方が岸壁から声を掛けてくださり、バースのところまで曳航してくれる事になり、本当に助かりました。

と言う事で、友艇に曳航され、トホホの帰還となった次第。

トホホの曳航中

今回、エンジンはバースに係留した状態で時々運転はしていたものの、何分古い事もあり、エンジンが止まった原因を改めて原因を調べる必要がある。本当にポンプが悪いのか、それとも他に原因があるのか?

それと、此の様な機関トラブルの際に頼りになるのは、ヨットの特権であるセイルだが、これもダメと言うのが今回最も情けない事であった。今回の事を受けてこの秋、面倒くさくて避けていたが、スライダーを一個一個ヤスリ掛けしてスムースにマストのグルーブを通る様に調整する事を決心した次第。

今回いろいろな方のお世話になり事なきを得たが、それにしてもやはり、いきなり一人で出さなくて良かったと、つくづく思った次第である。

 

 

台風シーズン到来その2(台風14号)

前例のない規模の台風14号

前例が無いとの報道で、確かに九州上陸時点で935hpaと強力な勢力で暴風圏も大きい台風14号が西日本を横断するとのことなので、前回に対して更に増し舫をしにハーバーへ。

 

windy予測画像

気象アプリの予測によると、19日の22時頃を中心に南風が強くなりそうな予測だ。潮汐は、18時55分に最高潮位155cm。無いが気圧が最も下がり南風が強くなるタイミングで未だ潮位が高そうなところは気になるが、ポンツーンが流される様な事態にはならなさそうだ。

とはいえ、風速が強そうなので、特に台風が過ぎた後の吹き返しが心配なのでスターンに一本と念の為バウにももう一本舫を追加することにした。

上の画像をみて判るが、ホームポートの西宮あたりは大阪湾をい挟んだ対岸にある泉州山のおかげで風が遮られ、神戸港と比べて風速が一段階低くなっている。また、ハーバー自体も西宮浜の人工島の北側にあるので、南風は影響を受けにくいのがありがたい。

その一方、西方向は開けている為、こちらからの風は風力が増すと直撃を受けるので、できる限りのことは行っておこう。

 

 

公共のハーバーで、オーナーがあまり来ていない船も見られるが、いい加減な舫で放置している様な船が無いのがこのハーバーの良いところで、自分がきっちりしておけば安心して置ける。

台風シーズン到来!

台風11号発生

幸い昨年は、近畿地方にあまり影響の有りそうな台風は来なかったのだが、今年は、温暖化による海水温の上昇のせいか、日本近海で台風が発生している。

これまでの台風は、発生後太平洋沿いに北上していたので、近畿地方へは影響がなかったが、今回の台風11号は、発生後南西諸島へ向かった後北上し、九州西部へと進路をとっており、日本列島に沿って日本海を進む見込みだ。

 

tenki.jpより引用

明日の午前9時の天気図によると、かなり南風が強くなりそうだ。

高潮の影響を確認する。

台風の接近による気圧の低下と強い南風が吹くと、神戸港周辺では高潮が起こり易く、2018年の9月4日(ちょうど今頃やん!)に猛威を振るった台風21号では、我がホームポートのある西宮港でも、ポンツーンが高潮で杭から抜けて大きな被害が出たことが思い出される。

今回の南風が強くなる時間は、Windy.comの風予測によると、6日の午前12時なので、潮汐表と合わせて確認してみる。

 

気象庁H.P.より引用

幸い今回の台風11号の影響が一番強い時間帯は、干潮と当たっており、高潮の影響はなさそうだ。

とはいえ、南風から西風の吹き返しによる強風が心配なので、船の養生のためハーバーへ向かう。

南から南西の風が吹き、雲行きもそろそろおかしな感じだ。

 

台風対策の養生

セールの養生を行う。

我が艇もそうだが、最近のヨットは大体ジブファーラーやレイジージャックを装着している。

ヨットが台風により、ハーバー内で大きな事故を起こすのは、強風によってセールが展開してしまう事が原因となる事が多いのだ。特に、ジブファーラーは一旦開き始めるとそのまま一気に展開し、さらに大概ジブシートエンドは固定してある事が多い為、セールが風を孕んで抜けないからタチが悪い。

本来なら、台風が近づいてきたら、都度セールを下すのが正しいのだが、これが中々厄介なので、どうしてもセールは上げたままとなってしまう。そこで、ファーラーに巻き取ったセールが開かない様に、雑索を何十にも巻いて縛り付けておく。また、レイジージャックはセールカバーがしっかりしているので滅多にに開くことは無いが、念のためにこれも雑策で固定しておく。

 

ジブシートと共に雑索で開かない様に縛り付ける。

メインセールは余程大丈夫だが、念のため開くきっかけを起こさない為に固定。

 

増し舫い

我が艇の係留は、ポンツーンバウ付けとなっている。バウから2本、スターンは両舷とも2本の舫ロープを取っている。

バウ側は特筆するところは無いが、スターン側はハーバーの事情により少し変わった取り方をしている。

左舷側は専用の杭が有るので、フロートを付けたリング状のロープで係留。此のロープは更にリングを作って、ポンツーン側から調整できる様にしてある。しかし、此の杭は引き角が浅すぎ、北方向の風に対して弱いので、杭の横の波消しフロート側からもう一本舫いロープを取ってある。

更に波消しフロートから、バウへスプリングを一本取っている。

右舷側は、専用の杭が無い為、アンカーを打つ事も考えたが、ハーバー管理者から勧められないとの助言があったので、右隣の艇が使用している杭から、隣の艇の舫の下に沈む様に大きめの舫結びでリングを作ったロープで一本、更に杭の上の方(2018年の台風の高潮の経験から、此のハーバーでは皆高い所から取っている)から補助舫いを取ってある。

今回、西風に対応するスターン側は、スプリングを含め、現在の仕様で十分と考え少し強めに引いておくに留めた。

但し、右舷側の主舫い(アンカーロープに相当)が杭に対してフリーなので不安定なので、念のために、お隣の艇から補助舫いを取らせてもらうことにした。

 

万がいち、強い南風で主舫いが浮いてしまって舫いが効かなくなり、艇が大きく北側に流されてしまった場合でもこれで大丈夫。

 

 

バウ側は、元々使用している舫いロープは、船の大きさに対して一回り財布の太い物を使用しているが、念のため強くなると予想される南風対応で右舷側に増し舫いを施した。

 

 

 

大雨のあとはビルジ汲み

梅雨明けの嵐

梅雨明け前に大雨が降ることは良くある。

今年はご存知の通り梅雨入りが異常に早かったうえ、

ほとんど大した雨も降らぬ間に二週間ほどで梅雨前線が消え失せ明けてしまった。

が、しかし、先週先々週と雨の日が多かった。

特に先週半ばくらいは、夜半に雷と共に結構な豪雨が降った日が何回かあった。

と、なると心配なのは我が艇だ。

ヴァン・デ・シュタット31は元々IORレーサーと云う性格上、

スルーデッキマストが採用されている。

幸いマストとデッキの間のシール部からは漏れないのだが、

酷い雨が降るとマスト内に水が溜まってしまうのだ。

その為、大雨の後など、時々雨水を抜いてやる必要がある。

それから、

デッキ、コックピットの水漏れの手当は一通り行ったことは以前書いたが、

未だ安心しきれない様にも思える。

こう云う時に限って何かと忙しく、

週末にやっと艇の様子を見に行くことができた。

 

水漏れの点検

先ずマストだ。

やはりかなりの雨水が溜まっていた。

こう云う時に便利な様に、

前オーナーが蛇口を付けてくれているので

ここからバケツに抜き取る。

マスト内の雨水はバケツに半分くらいあった

次にキャビンの床を剥ぐってみると、

ああ、残念なことに水が溜まっている。

舐めてみると、やはり真水だ。しかも少し軽油の味もする。

木造艇のキャプテンにはこの得体の知れない液体を舐める度胸が要るのだ。

エンジンルームに水は溜まっていないが、

エンジンルーム経由でボトムに溜まったことは間違いなかろう。

左舷側にも同じくらいのビルジが溜まっている

さらに左舷側サロンのクッション下板を外すと、

一番下のキールブレースに水が溜まっていることが判った。

豪雨のためコックピットの排水がコックピットのハッチを

オーバーフローして流れ込んだか、

それともスターンのロッカー辺りから入ってきたのか?

また改めて調べる必要が出てきた。