ちどり庵主人の木造ヨットライフ

約10年間、ヨットから遠ざかっていた筆者が復帰するににあたり、憧れだった木造艇を手に入れ再開したヨットライフの顛末を綴る。

台風シーズン到来!

台風11号発生

幸い昨年は、近畿地方にあまり影響の有りそうな台風は来なかったのだが、今年は、温暖化による海水温の上昇のせいか、日本近海で台風が発生している。

これまでの台風は、発生後太平洋沿いに北上していたので、近畿地方へは影響がなかったが、今回の台風11号は、発生後南西諸島へ向かった後北上し、九州西部へと進路をとっており、日本列島に沿って日本海を進む見込みだ。

 

tenki.jpより引用

明日の午前9時の天気図によると、かなり南風が強くなりそうだ。

高潮の影響を確認する。

台風の接近による気圧の低下と強い南風が吹くと、神戸港周辺では高潮が起こり易く、2018年の9月4日(ちょうど今頃やん!)に猛威を振るった台風21号では、我がホームポートのある西宮港でも、ポンツーンが高潮で杭から抜けて大きな被害が出たことが思い出される。

今回の南風が強くなる時間は、Windy.comの風予測によると、6日の午前12時なので、潮汐表と合わせて確認してみる。

 

気象庁H.P.より引用

幸い今回の台風11号の影響が一番強い時間帯は、干潮と当たっており、高潮の影響はなさそうだ。

とはいえ、南風から西風の吹き返しによる強風が心配なので、船の養生のためハーバーへ向かう。

南から南西の風が吹き、雲行きもそろそろおかしな感じだ。

 

台風対策の養生

セールの養生を行う。

我が艇もそうだが、最近のヨットは大体ジブファーラーやレイジージャックを装着している。

ヨットが台風により、ハーバー内で大きな事故を起こすのは、強風によってセールが展開してしまう事が原因となる事が多いのだ。特に、ジブファーラーは一旦開き始めるとそのまま一気に展開し、さらに大概ジブシートエンドは固定してある事が多い為、セールが風を孕んで抜けないからタチが悪い。

本来なら、台風が近づいてきたら、都度セールを下すのが正しいのだが、これが中々厄介なので、どうしてもセールは上げたままとなってしまう。そこで、ファーラーに巻き取ったセールが開かない様に、雑索を何十にも巻いて縛り付けておく。また、レイジージャックはセールカバーがしっかりしているので滅多にに開くことは無いが、念のためにこれも雑策で固定しておく。

 

ジブシートと共に雑索で開かない様に縛り付ける。

メインセールは余程大丈夫だが、念のため開くきっかけを起こさない為に固定。

 

増し舫い

我が艇の係留は、ポンツーンバウ付けとなっている。バウから2本、スターンは両舷とも2本の舫ロープを取っている。

バウ側は特筆するところは無いが、スターン側はハーバーの事情により少し変わった取り方をしている。

左舷側は専用の杭が有るので、フロートを付けたリング状のロープで係留。此のロープは更にリングを作って、ポンツーン側から調整できる様にしてある。しかし、此の杭は引き角が浅すぎ、北方向の風に対して弱いので、杭の横の波消しフロート側からもう一本舫いロープを取ってある。

更に波消しフロートから、バウへスプリングを一本取っている。

右舷側は、専用の杭が無い為、アンカーを打つ事も考えたが、ハーバー管理者から勧められないとの助言があったので、右隣の艇が使用している杭から、隣の艇の舫の下に沈む様に大きめの舫結びでリングを作ったロープで一本、更に杭の上の方(2018年の台風の高潮の経験から、此のハーバーでは皆高い所から取っている)から補助舫いを取ってある。

今回、西風に対応するスターン側は、スプリングを含め、現在の仕様で十分と考え少し強めに引いておくに留めた。

但し、右舷側の主舫い(アンカーロープに相当)が杭に対してフリーなので不安定なので、念のために、お隣の艇から補助舫いを取らせてもらうことにした。

 

万がいち、強い南風で主舫いが浮いてしまって舫いが効かなくなり、艇が大きく北側に流されてしまった場合でもこれで大丈夫。

 

 

バウ側は、元々使用している舫いロープは、船の大きさに対して一回り財布の太い物を使用しているが、念のため強くなると予想される南風対応で右舷側に増し舫いを施した。