ちどり庵主人の木造ヨットライフ

約10年間、ヨットから遠ざかっていた筆者が復帰するににあたり、憧れだった木造艇を手に入れ再開したヨットライフの顛末を綴る。

バッテリーがあがる!(前編)

エンジン始動不良

エンジンの始動が不良であった事は、前にエンジン整備の回で触れたが、その際にはスターターモーターの交換で解決したと書いた。艇を回航して以来、新しい泊地での舫の取り回しの調整や、雨水による浸水問題の解決などを続けていたため、出航したのはわずか1回のみ。あとエンジンの調子確認と充電を兼ねて数回エンジンを掛けていたのだが、とある4月末の週末にエンジンを掛けてみようとエンジンキーをひねるが、カチンという音だけでセルが回らない。またエンジン始動不良の問題が再発したのである。

はて、セルは交換して以来調子が良かったし、どうした事かと思いながら、デコンプレバーを引いて再度エンジンキーをひねるとセルモーターは回り始めたが弱々しく、エンジンの回転が十分上がらない。そして、何度か試すうちについには回らなくなってしまった。

バッテリーは、念の為に昨年の回航前に新品に交換しているので、今までの使用状況からすると電圧が下がるはずは無いのだが…。しかし実際掛からないので、出直してバッテリーを充電することにしてその日は引き上げた。

原因は充電不良

泊地のボートパークは、水は引かれているが陸電が無いので、改めてモバイルバッテリーと充電器を持参。充電を開始してみると、充電器の電圧インジケータの針は完全にレッドゾーンを指し、バッテリーが上がっている事が判明した。結局、リチウムイオンモバイルバッテリーの電気を全て使い果たし、一応グリーンゾーン迄充電する事ができた。エンジンキーをひねると、当然ながらエンジンはいつも通り始動できた。すなわち、新しいバッテリーの電気を、今まで始動の度に使い続けて、ついに使い切ってしまったと云うのがエンジン始動不良の理由だった。が、問題は何故充電できなかったか、だ。

モバイルバッテリーの電気を全て使い切ってしまった!

充電不良は、オルタネータの不具合かレギュレーターの不具合が考えられる。(本艇のエンジンは古いので、現代のエンジンのようにレギュレータ一体式のオルターネーターではない)

しかし、あいにく主人は電気系は不得意科目なので、テスターは持ってはいるものの、どことどこの導通や電圧を計れば原因が判るのかさっぱり分からないので、助っ人を呼ぶ事にした。とほほ。