ちどり庵主人の木造ヨットライフ

約10年間、ヨットから遠ざかっていた筆者が復帰するににあたり、憧れだった木造艇を手に入れ再開したヨットライフの顛末を綴る。

スルハル・ボールバルブとヘッドを交換する

シンプソン・ローレンス

オリジナルで付いていたヘッドは、英国製のシンプソン・ローレンス製のもの。昔はよく使われていたメーカーだが最近は国内で取り扱いが無い様だ。状態としては写真の通り汚れてはいるが、レバーを動かすと給排水は出来ている様だが、流れ方は十分でなく、おそらく内部のバルブパッキンを交換しないとダメな様だ。しかし、既に取り扱い業者が無くなっていることもあり、部品は入手できなかったため、新品に交換することにした。

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新しいヘッドは、手動式としては国内で今一番ポピュラーなジャブスコ製を採用。高さや配管の取り回しが懸念されたが、取り付けの台座位置を少し動かすだけで問題なく取り付けができた。

この写真の水面位置は喫水線と一致していて、ヘッドのレバーで排水してもまた同じ位置まで水が入ってくる。すなわち、ボールバルブが開いたままになっている訳だ。即ち、ヘッドのある左舷側にヒールすると、海水がヘッドから逆流して溢れてくる恐れがある。ボールバルブは見ての通り外観上も緑青に覆われており、バルブのハンドルを動かそうとしても、固着して全く動かなかったことから、ボールバルブは要交換となった。

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スルハルとボールバルブ

スルハルは当時のものなので全て真鍮製だ。もし腐食が進んでいる様であったら、交換するつもりだったが、幸い全て状態が良く継続使用することになった。ボールバルブはトイレ同様、新品に交換されていたシンク用以外は固着しており、全て交換した。

コックピットに溜まった水を抜くドレーンホースは劣化が進み、少し触れば裂けてしまいそうな状態であったので、ボールバルブが開いている(この部分は通常開けている)状況でもしホースが破れたら、艇はたちまち浸水して沈んでしまうところだったので、早く気づいてよかった。

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このホースとボールバルブは新品に交換。

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スルハルの状態は表面を少し削って確認する。結果、全て状態はOKだった。

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シンクのボールバルブは交換されており問題なかった。

 

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ギャレーのホースは、シンク側のアダプタが折損していたため外されていたので、シンクに接続しようとしてもボールバルブ側とシンク側の径が異なるため、変換アダプタを使用した。アダプタの結合部は、万が一を考慮して喫水線より高いと箇所とした。